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【弦・資料】楽器の弦・その歴史と製法

2013/09/27

楽器の弦

その歴史と製法
A Primer on the History and Technology of Strings
Ephraim Segerman
2005

MusicalStrings.jpg 楽器の弦を使う=演奏する方にはぜひ一度は目をお通しいただきたい資料です
私がまとめた「ガット弦のお話」は、初めてガット弦を使う方たちをイメージして、実用的なガット弦にかかわるお話をまとめましたが、こちらの方は、イギリスのセジャーマン博士が長年の楽弦に関する研究をまとめたもので、ガット弦に限らず金属弦、鍵盤楽器用の弦なども包括した広範囲にわたる知識の集成と言えます
A4 30ページ(本分24ページ)あります

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楽器の弦-その歴史と製法-

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目次を下に引用しますが、この目次を見ていただくだけでもその内容の濃さはご想像いただけるでしょう。特に第三章の「弦の製造技術」では、難解な物理の数式も沢山出てきて、私には手に負えませんでした
幸い碩学の伊賀健一先生(東京工大名誉教授、町田フィルハーモニーでのコントラバス奏者)が共訳をご快諾くださったおかげで、皆様に公開できるところまでこぎつけました
この場を借りて、伊賀先生にはあらためて感謝申し上げます
音楽家の皆様には物理は苦手という方が多いとは思いますが、ともかく一通り目を通していただけば、普段から楽器や弦に関して感じていらっしゃることが「こういうことだったのか」と腑に落ちる点をいくつも発見されるのではないかと思います

この資料で、音楽家、愛好家の皆様が楽器とその弦への理解を少しでも深め、より創造的な楽しみを拡げるお手伝いになるならなによりの悦びです

■■ 目次 ■■

1.弦の素材 String Materials
1.1 古い時代の素材 Materials used in ancient times
1.2 その後使われた非金属の素材 Subsequently used non-metallic materials
1.3 金属弦 Metal strings

2.弦の構造 String Constructions
2.1 ガット弦の撚りTwist in gut strings
2.2 ロープ編みのガット弦 Roped gut strings
2.2 撚った金属弦 Twisted metal strings
2.3 巻線 Overspun or wound strings

3.弦の製造技術 String Technology
3.1 メルセンヌ-テイラーの法則 Mersenne-Taylor Law
3.2 巻線 Wound strings
3.3 異なる弦の相対テンション Relative tensions of different strings
3.4 変位 Displacement
3.5 伸縮性とフックの法則 Elasticity and Hooke's law
3.6 不安定なピッチ Pitch instability
3.7  弦の最高音限界 Highest pitch for a string
3.8 ガット弦の最高音限界 Highest pitches for gut strings
3.9 金属弦の限界最高音 Highest pitches for metal strings
3.10  ピッチのひずみ Pitch distortion
3.11  ピッチひずみを考慮した最低音 Lowest pitch due to pitch distortion
3.12  倍音(ハーモニクス)の非調和性 Inharmonicity
3.13 非調和性によるピッチの最低限界 Lowest pitch due to inharmonicity
3.14 ガットに含まれる水分の影響 Effects of moisture content on gut
3.15 素材変形による音への影響 Effect of creep on sound
3.16  弦の診断 String pathology
3.17 ガット弦の外見 Visual appearance of gut
3.18 古くなった弦 Aged strings

表I:ガット弦の長さとピッチの限界(プレトリウスによる)
参考文献


■■ 著者、訳者紹介 ■■

著者略歴

エフラム・セジャーマン Ephraim Segerman
1929年にニューヨークで生まれる。10代のころから趣味でリュートとヴィオールを演奏。若い頃は結晶学と物理学者として最初はアメリカの、後にイギリスの石鹸産業に勤務。マンチェスター大学で物理の博士号を取得。マンチェスター工科大学で生物物理学を、王立ノーザン音楽大学とマンチェスター大音楽学部で音響学の教鞭をとる。1970年代から友人の楽器製作者の求めに応じて音楽が本来どういう響きを持っていたのかという未解決のテーマに取り組む。ここから楽器用弦の歴史と製造技術について集中した研究を始め、またそれは続いている。研究の成果として発見した、歴史的に作られていたと思われる楽器や弦(ガット、シルク、各種の金属)を実際に作るために、ジルダ・アボットと共にノーザン・ルネッサンス・インストゥルメント(NRI)社を創業。ジェレミー・モンタギュー、ジルダ・アボットとともにFoMRHI (The Fellowship of Makers and Researchers of Historical Instruments 歴史的楽器の制作・研究振興会)を設立。最初の4半世紀の間、会の季刊誌の編集者を務め、この間に彼自身が100近くの記事を寄稿。2006年に「ヨーロッパの弦楽器の発達」'The Development of European StringedInstruments' (ISBN 978-1-84753-356-2) という本を上梓

訳者略歴

伊賀健一 (いが けんいち)
 1940年広島県生まれ。1963年東京工業大学卒、工学博士。1984〜2001年東工大教授。面発光レーザを中心とする光通信用デバイスに関する研究。2007〜2012年東工大・学長。2013年のFranklin賞(Bower Award)を授賞
 学生時代よりコントラバスを始める。野田一郎氏に師事。町田フィルハーモニー交響楽団コントラバス奏者、町田フィル・バロック合奏団代表

野村成人(のむら しげと)
 1949 年大分県生まれ。1973年神戸大学卒。1973~2005年日本楽器製造(株)(現 ヤマハ(株))勤務。2006年(有)コースタルトレーディングを創業。代表取締役に就任。チェンバロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、ガット弦などの古楽器を中心に輸入販売。ネットショップ「ムジカ・アンティカ湘南」を通じて全国に顧客層をもち、良質のガット弦の提供、使用方法の知識普及に努める。


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