古楽器輸入販売・ムジカアンティカ湘南|チェンバロ、クラビコード、TOROガット弦、バロック弦楽器、バロック弓、19世紀ギター、バロックトランペットなど各種取扱

ガット弦の未来は?

2012/03/22

イタリアのTORO社製のガット弦を扱っています
私が扱う商品は、基本的に実際に作っている現場を確認することにしているので、TORO社にもこれまで2度訪問してきました

一度は4月初旬、ローマでは半袖の人も居るぐらいの陽気でしたが、TORO社のあるアブルッツォ州、サッレ村では夕方には外は吹雪。その中で、材料によくないからと暖房も極力抑えた中で、氷河から流れてくる(と思うのですが)冷たい水に手をさらして剃刀の刃を使って丁寧に材料を仕上げていきます。撚った弦を巻く加減も手仕事。そのまま何日か乾かしてから太さを0.01mm単位で仕上げてほぼ完成。物によっては一本ずつヴァーニッシュをかけて、乾かして、仕様によっては更にまた塗って乾かしてを繰り返します。その結果の弦のお値段。決して高額の収入を約束してくれるものではありませんTORO社訪問記
こんな仕事、今時の若い人たちがやるはずもない。この会社がよく残っていてくれたと思います

気になるのは、今のTORO兄弟(長兄のピエトロ、末弟のベニアミーノ)のあとは誰がやってくれるのか。(彼らの甥にあたるロレンツォ君が手伝ってくれているので、彼がずっと続けてくれることを祈ります)
さらにベニアミーノさんに昨秋子供が生まれました。(昨年公開されたTV番組の取材で、ガールフレンドのことが紹介されていましたね。彼女のおなかにいた子供です)
名前はラファエレ君。やっと写真を送ってくれたのでご紹介します
もしかしたら、彼が長じて家業を継いでくれるかもしれない。それが彼にとって幸せかどうかはわからないけれど、世界の(ガット弦を愛する)弦楽器奏者の皆様のために、ラファエレ君が頑張ってくれることを祈りましょう
Beniamino&Raffaele.jpg RaffaeleToro.jpg

楽器は在庫があれば全て試奏可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。

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