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【ガット弦】欧州でのガット弦素材輸入規制問題Much ado about nothing

2011/11/22

11月29日に、騒ぎの元になったメーカーサイトで、「署名のおかげで当局が規制をゆるめてくれた、ありがとう」というアナウンスがありました。そこの記事から察するに、当局というのはイタリアの防疫担当の役所。規制がゆるくなってもこのメーカーは「良質の(牛の)材料が入手できないので、見つかるまで生産はしない」ということのようです
1.結局はそのメーカーが生産を続けられないことを公の規制のせいに転嫁していたとしか思えません
2.ネット上の署名運動で、もともとのはっきりした内容が確認されないまま「EUの規制が悪い」という感情的(?)な話で署名運動が拡がってしまった
3.このメーカー1社をサポートするために踊った人が多数いた(結果としては規制がゆるんでもこのメーカーは生産継続できないようですが。空騒ぎ?)
ネットは利器な反面怖い道具ですね。利用者側が気をつけるしかない


欧州で、狂牛病の防疫処置としてガット(原材料)の輸入規制が厳しくなっているようです。そのために一部メーカーで、ガット弦は作らないとのアナウンスがされました
(ご参考→A社のガット弦生産中止宣言
上記のアナウンスの中で、欧州のガット弦メーカーは大半がもう作れないような文面もあり、それがフェースブックなどで流れたために、TOROのご愛用者の方から心配してお問い合わせが数件ありました。ご安心いただくために、TORO社の現況を確認ご報告いたします

1.要約:TORO弦は問題ありません
継続して生産しています。日本の近況として、数ヶ月前の不良原材料のために2ヶ月分ぐらい生産が不足したことや、その後も皆様からいっそうのご愛顧をたまわっているおかげで、現在瞬間的に在庫をきらしている弦が出ています。11月分の生産は多めに発注してあり、それも今週には発送すると連絡をもらっていますので、まもなく在庫不足も解消する見込みです

2.背景
A.TORO社は主に羊腸を原料としており、これは今回問題になったBSEの規制対象ではありません。もともと、他社メーカーは原材料を明記していない場合が多く、上記の他社アナウンスからすると、実は牛腸だった。また、その中で、「大半のメーカーは牛を使っており」というコメントがありましたが、それが事実なら他のメーカーも生産が厳しくなる可能性があります

B.TOROの牛は南米産で、この地域では幸い狂牛病が発生しておらず、輸入規制の対象になっていません。従って、TORO社では牛腸の弦(日本向けの通常弦ではフレットガットとテールガット)は継続して生産いたします

以上、TORO社に確認した内容としてご報告申し上げます

楽器は在庫があれば全て試奏可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。

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