TORO社訪問記-5 ヴァーニッシュ、ベニスキャトリン
1.ヴァーニッシュ
TORO社の特徴の一つとしてヴァーニッシュがあります。モダンの弦に比べて「切れやすい」という誤解のあるガット弦ですが、TORO社の勧めで日本市場には1xヴァーニッシュを基本にご紹介したおかげで、この誤解はとけつつあるように思います
TOROのヴァーニッシュとは何か?0回から3回までのヴァーニッシュをどうやってかけているのか、の疑問が解けました。ここでも話は単純、明快(笑)
① ヴァーニッシュの素材:アクリル系の塗料でした
彼らの経験では、これが一番しなやかさと弦の保護とを両立できるとの判断
② ヴァーニッシュの塗り方:弦を吊っておいてから、ヴァーニッシュをスポンジに含ませてス~ッと塗ります
それだけ(笑) 三回ヴァーニッシュのご注文があれば、それを三回繰り返すだけです(間に若干の乾燥時間はおきますが)
③ ヴァーニッシュによる厚みの差
若干の違いはありますが、ヴァーニッシュ一回あたりでほぼ0.005mm厚とのことでした。したがって3xヴァーニッシュの場合は弦そのものの太さにプラス0.015mmということですね
2.ベニス・キャトリン
これは残念ながら実際の製作作業は見られませんでしたが、通常の撚りあわせ器を使ってもとの弦の巻(右巻)に対して複数弦を逆(左巻)に撚りあわせてつくるとのことです
実際に使ってみると中低音域で単体の太い弦に比べてよりしなやかさがまします。目の前で掌の中でくしゃくしゃっと丸めてから延ばして、ほら、これでもちゃんとつかえるよ、と
実際にお使いになったプロの方のお話では「発音がよい、はっきりしている。最初高域の雑音が目立つ気かと思ったが使ってみると気にならない」とのコメントいただきました
中音域の弦でお悩みの場合や、極太の弦で巻線ではないものをお試しになりたい場合は選択肢として面白いと思います
TOROではご注文に応じてどんなゲージでもお請けいたしますので、ご相談ください
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