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古城-3:由来と歴史

2007/10/13

ラポッテンシュタイン城-3 由来と歴史
このお城は1157年にラポト・フォン・キューンリングによって建てられました。彼はいわゆる泥棒騎士と呼ばれたたぐいだったようで、旅人などから通行税を巻き上げていたようです(ライン川の川岸に立ち並ぶお城の持ち主たちと同じですね)。
小高い場所にある大岩の上に砦を築き、その岩(シュタイン)とあわせてラポッテン・シュタイン砦と呼ばれるようになりました。その後何人かの城主を経て1664年にアーベンスペルク・トラウン伯爵の持ち城となり、現在でもその一族の所有です。3年ぐらい前まで先代の城主はここに住んでいたようですが、代替わりとともに今はこのお城には住んではいません。

大きくはない城ですが守りは非常に固く、岩の上の砦にたどりつくまでに5つの外郭とその間の8つの門を通らねばなりません。その為にこの城は難攻不落を誇り、1597年の大規模な農民反乱、1619年の旧教軍の攻撃、1645年のスエーデン軍の侵攻にも耐えて来ました。おかげで、創建時のゴシック建築からルネッサンス期を経て増改築されてきた様式がそのまま保存されています。私が入居させてもらっているのは岩の上の内城なので、もともとはゴシック期の建物ですね。壁が非常に厚く、どっしりした感じです。

左の写真が岩とその上に建てられたゴシック期の砦。壁から突き出している突起の上にはもともと守備用のバルコニーがあったそうです。
中は一階の回廊ですが、右側がゴシック特有の柱廊。左はルネッサンス期の様式。
右の写真は外郭の一部で自然の岩に沿った外壁。上部の防壁はルネッサンス特有の形だそうです。
BurgB1Rock0001-2.jpg

下左は城の中心部にあるゴシック期のチャペル。小ぶりな会堂ですが、城主の家族のための2階アルコーブもちゃんとあります。中は城内のところどころに残るフレスコ画。ハプスブルグ家が税収確保のためになんでもかんでも課税した時期があって、フレスコ画にも課税(!)された為、多くのフレスコ画が白くぬりつぶされてしまったのだそうです。この城の壁もそのために塗られてしまったのですが、これは近年になって修復された部分。(また屋根の広さによっても課税されたので、他のお城では屋根を取り壊した結果痛んでしまった所も多いとの話。ここは幸い全館が無事に残っています。)
右は騎士のダイニングルーム。ここの壁にも立派な絵が描かれていたようですね。

楽器は在庫があれば全て試奏可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。

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