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【本】バロックから初期古典派までの音楽の奏法newblue.gif

2011/01/03

いわゆる古楽にとどまらずクラシック音楽の演奏を志す人にとって必須の本ではないでしょうか?
古典派以降、現代につながる記譜法は、装飾音まで含めてできるだけ細かく記述して譜面どうりに演奏することが大前提になっています。しかしそれ以前の譜面はいわば文章における速記のようなもので、それを読み解く約束事を知っている必要があります。いわゆるバロック時代の音楽は、譜面どおりにひいては味も素っ気もないものになったり、また同じ符号でも作曲者によって違うことを意味していたりもします。それがひいてはさまざまな解釈を施した校訂譜の印刷、流布につながり、結果として混乱を招くようなことにもなっているのではないでしょうか
当時としては「常識」であった装飾音の付け方も、時代や地域(国)によっても異なり、その考証を怠ると本来作曲者が意図したであろう演奏とはかけ離れたものになる可能性もあります。これがバロック音楽の演奏の難しさの大きな要因であり、一方ではおもしろさにもつながっているように思います

この本は、古典派以前の広汎な時代と国をまたがる奏法の違いを非常にわかりやすく網羅して解説してあり、これだけの本が作られたことは日本の音楽者にとってはとてもありがたく、喜ばしいことではないかと思います。筆者の橋本英二さんは欧米でも長く活躍され、現在はシンシナティ大学名誉教授であるそうですが、さすがに構成が緻密で、しかも参考譜例が多く非常にわかりやすい内容です。立派なハードカバーで、安い本ではありませんが、特にこれからバロック音楽を志す皆様には座右の書とされることをお勧めいたします

●書名:バロックから初期古典派までの音楽の奏法
 A Performance GUide to Baroque and Post-Baroque Music
●著者:橋本英二
●出版:音楽之友社
●体裁:ハードカバー A5版 372頁
●価格: 6,090円
●初版: 2005年10月



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