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ヴィオール製作-3 ヘッド、ネック、フィンガーボード

2006/08/06

【ヘッドの整形】
ヘッドは一応スクロール(ぜんまいのように巻き込んだ形)の形になってはいるものの、あとはただの木の塊です。それにまずペグ(糸巻き)が入る穴を両側からあけます。大きめの穴(ペグの根元側)と小さめの穴(ペグの先端側)を交互に。
次にヘッドのだいたいの形をノミと玄翁(げんのう。木の槌)を使って整形します。スクロールの形や曲面をどうするか、自分の好みで整形。


【ペグボックス】
日本語だと糸倉、かな?ペグ(糸巻き)が取り付けてあって、弦の端を巻き込む部分ですね。最初は塊にノミで穴を掘り込んで行きます。写真の右上に写っている木製の杵のようなものをハンマーに使ってノミを打ち込みます。乱暴にやって、木目にそって割れたり、突き抜けたりしないように。最後はノミ、ナイフ、やすり等を駆使してきれいに整形。ペグボックスの中の底面は、きれいに平滑には仕上げにくいのでポンチを使ってわざと凹凸にして仕上げます。


【ネック】
ヘッドができたらネックの整形。ヒールの部分とネックの掌にあたる部分の一部をだいたい形作ります(後で全体を削る目安にします) 。
 
【フィンガーボード(指板)】
ネックの上面に張るフィンガーボードを作ります。中央部はスプルース材。両側はメープル材を張り合わせてあります。作業をしやすくするために、裏側にT字型のしっかりしたブロックを粘着テープで貼り付け、万力でしっかり固定します。その上から大型の鉋(カンナ。日本と違って押して削るタイプ)を使って形を作っていきます。張り合わせてある木の硬さも、通っている木目の方向も違うので、削りすぎたり割れ目を作らないように注意しながら。


楽器は在庫があれば全て試奏可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。

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