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ヴィオール製作-2 Cホール、バスバー、胴完成

2006/08/06

次ぎは胴の完成までです。

【Cホール】
ヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)はヴァイオリン族のような f字型の穴があけてある場合もありますが、C字型の穴があけてある場合も多く、特徴的です。前回の作業で削り終わった表板にC字穴の位置をテンプレートで書き取り、C字の両端にドリルで穴を開けてから(大変な苦労をして削った表板に、ドリルで穴を開けるのは一大決心)、そこから糸鋸(苦手!)でC字型に切り取ります。切り取ったC字穴の縁をきれいに鋭利なナイフとやすりで仕上げて、さらに表から見ると1~2mmしか見えないように穴の縁を斜めに削ります。音響的にも意味があると聞きましたが、見掛け上もこのおかげで、外から見るとヴィオールの表板はとても薄く見えます。(実際には2.8mmを目標で削りましたから、外観の1~2mmよりは厚い。)


【バスバー】 次ぎはバスバーの取り付けです。バスバーは、表板の裏に、低音側に縦に接着された補強材です。もともとは細長い木の棒ですが、これを表板の内側のカーブに密着するように削り合わせます。それには何度も修正が必要なので、位置決めのために小さな木のブロックを三箇所に仮接着します。その後、カーブに密着するように削り込むのですが、目で見ただけでは精度が出せないので、表板の該当位置にチョークを塗って、バスバーをそこにこすりつけ、チョークのついた場所を削り落としていきます。それで全面にチョークが付くようになれば完了。両方の表面をきれいにして、接着。その後、仮止めブロックをはずします。
さらにその後に、バスバーをきれいに整形します。ノミやナイフを使って形をつくり、最後は紙やすりで仕上げ。


【表板と胴の接着】 これで表板は完成ですので、胴に接着します。その前に、胴体の中にラベルを張り込みます。他の受講者が作って配ってくれたシールに自分の名前を書いて接着。
胴と表板に接着剤を塗って、周囲をマスキングテープで強く留め、さらに要所はクランプ締め。
一晩置いて乾燥させ、胴の周囲から外にはみ出た表板を削ってきれいにあわせます。これでボディのできあがり!!


楽器は在庫があれば全て試奏可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。

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