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ミケーレ・ベヌッツィ チェンバロリサイタルレビュー by John Erskine

ベヌッツィさんが昨年(2007年)に引き続き、イギリス・ハープシコード協会に招待されてリサイタルを行ったときのコンサート評です。彼の演奏の素晴らしさだけでなく、イギリスのハープシコード界の雰囲気もかいま見えて面白いかと思います
リサイタル自体はすばらしい内容だったようです。きっとうるさがたが多いであろうイギリスのハープシコード協会に、二年続けて招聘されるというところを見ても期待のほどがわかりますね

●ロンドンのヘンデル・ハウス博物館にて2008年6月10日に、イギリス・ハープシコード協会主催で開催されたミケーレ・ベヌッツィさんのリサイタルの評
●下記の二つのホームページで掲載されたものを筆者のジョン・アースキンさん了解の下に拙訳しました
Thomas Tomkins Society wed site: トマス・トムキンズ協会HP
British Harpsichord Society: イギリス・ハープシコード協会HP

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ミケーレ・ベヌッツィのリサイタルは最初の1音からして素晴らしかった、と言ってもけっして誇張ではない。使われたチェンバロはデザインは気品があり作りも良いのだけれど、歌わせることは難しく弾きやすい楽器とは言い難い。しかし、公演の後では聴き手からは「あの楽器がこんなすばらしい音で演奏されたのを聴いたのは初めてだ」とのコメントが聞かれた。もっとも私のように昨年ミケーレの我が国(訳注:イギリス)での公演を聴くというまれにみる幸運にめぐまれたものにとっては、楽しみでこそあれ驚きではなかった。彼の演奏スタイルの特徴は常に最高レベルの美しい音を生み出すところにある。彼の音のすばらしさは単にソステヌートにあるのではない。彼のトリルはニュアンスに富み、タッチとルバートが完璧にコントロールされながらも多様な表現力を持っている

彼は(ほかの誰よりも)フローベルガーに最も相性のよい奏者である。彼はゆったりした動き、とくにトンボーのスタイルを好むようなので、「不平 plainte」と「哀悼歌 lamentation」がプログラムに入っているだけで期待が持てた
オープニングの曲、「不平(パルティータ FbWV630より)」は、まさにそうあるべく物憂い感じだが、決してあいまいに弾かれてはいない。続くクーラントは適度なコントラストをもってリズミカルに演奏され、サラバンドはほとんど即興のように聞こえながらも完璧に整った演奏であり、また適度なコントラストで楽しいドライブ感がありながら、しかも弾きとばされてはいないジーグとつながった

こんなハイレベルのリサイタルの中で「白眉はどの曲」と言わせてもらってよいものならば、ミケーレの演奏するフローベルガーの「フェルディナンド王のための哀悼歌 FbWV633」だろう。一言で言うと、究極の漂う美であり、豊かなアフェッティあふれる演奏であった

一方でラインケンの二つの組曲のうちの第一(ホ短調)組曲のクーラントのようにドライブ感がほしいところでは、対位ははっきりとさせた上でしっかりとしたドライブを聴かせてくれた。ミケーレの演奏の奇跡のひとつは、非常になめらかなレガートと狙い定めたようなアクセントを同時に表現する能力のように思える。サラバンドでは流れとリズムの間で交差するような対話が見られた。ラインケンの第二組曲でも同じようなコントラストが見られた。流れるようなアルマンドには完璧な甘いサウンドという表現が最もあてはまるし、サラバンドではごくシンプルなアルペッジョからなっているモチーフの美しさが、彼の指から紡がれていた。さらにまた、ジーグの鋭さが洒脱に表現されて対比をはっきりと見せる

リッターのヘ短調組曲はあきらかに彼のお好みの曲である。彼のおかげで、フローベルガーとバッハ以前のドイツの作風とをリンクさせる、このほとんど演奏されたことのない曲を聴くことができた。フローベルガースタイルのゆっくりしたアルマンドでは、さらに彼の音作りの素晴らしい才能を誇示してくれる。一音一音が演奏されるというよりも愛撫するようにして唄い上げられた。さらにまた、快活なリズムを強調したクーラントが見事な対比を見せる。サラバンドではまた彼の、「音を空間に放つこと」と「音を保持すること」という相反することを同時に表現するという逆説的な能力をも誇示してくれた。最後のモティーフは、ジーグは全て早く演奏されるべきものではないということの良い証明であった

我が国ではスヴェーリンク~シャイト~シャイデマン一派が演奏されることがほとんど無いのは何故なのだろうか?シャイデマンのハ調のトッカータはこの日のプログラムの中でも特筆すべき選曲だった。この楽しい曲は、ただ元気よく演奏するというのではなく、解釈に意志を込めて表現されるときに感じられる高揚感をもって演奏された。二節目の三連音がレガートで演奏されたのには驚いたが、三節、四節目の主題のアーティキュレーションと対比されると納得がいくものであった

この周到に用意されたリサイタルはバッハで終わった。またバッハ定番のイタリアンコンチェルトや半音階的幻想曲を聴かされるのではなく、おそらバッハのもっとも「知られていない」曲、幻想曲とフーガ BWV944だった。この演奏は、我々が不幸にも昨今聴かされてばかりいるある種の古くさいバッハ解釈へのアンチテーゼであり、バロックというよりもモダニズムを感じさせるものだった。ここで完璧かつ好ましいコントラストで表現されたのは、まさにバッハ自身が語っていたような「唄う」スタイルでありながら完璧な清澄さをともなった演奏であった。フーガがクライマックスに向かって収斂していくとき、湧き起こる存在感と威厳を感じさせるに必要十分なだけの「リーニング」(訳注:もたれかかり?)によってフィナーレに向かって高揚していくのだった

ミケーレ・ベヌッツィの再演を待ちかねるというのは、陳腐な蛇足かもしれない。しかし、とても幸いなことに長く待つ必要はない。聖アン・ルター教会で7月8日に昼のリサイタルが決まっている。(予定プログラム:スカルラッティのソナタ、コスエンダ、セイシャス、アルベロ)

彼は、一言で言うと、最高だ!

(訳責 野村成人)

08年6月28日、雑司が谷音楽堂で、小林道夫さんのチェンバロコンサートが行われました
BIZZI社の新しいチェンバロ2台を使ってのプログラムです

前半は「ルッカース」(フレミッシュ二段鍵盤)
J.S.バッハ 最愛の兄の旅立ちに寄せるカプリッチョ 変ロ長調 BWV992
J.S.バッハ フランス風序曲 ロ短調 BWV831

後半は「コンティヌオ」(イタリアン一段鍵盤)
G.B.婦ラッティ ソナタ ハ長調 opl No.2
D.ジポリ 組曲 ロ短調
D.スカルラッティ ソナタニ長調 K499,K491,K492

チェンバロ チェンバロ,小林道夫
チェンバロ チェンバロ,小林道夫

イタリアン 一段鍵盤 「ステュディオ」モデルによるサウンドです

BIZZI社の普及型チェンバロ「Studio(ステュディオ)」の音です
●2008年6月3日弊社ショールームにて録音
●演奏者はミケーレ・ベヌッツィさん
ベヌッツィさんはArcomeloという古楽アンサンブルを主催しながら自ら活発にチェンバロの演奏活動や指導を行っています
●録音使用機材はローランド社のコンパクトレコーダー R-09HR (これだけです!)

試聴するにはまず曲名をクリックしてください。データがダウンロードされます(接続環境とファイル大きさによって数秒時間がかかります)。お使いのメディアプレヤーソフトで演奏ボタン(たぶん右向きの三角)をクリックすると演奏が始まります





J. S. Bach (1685-1750) - ブレー リュート組曲第一番より  ブレー
G. F. Haendel (1685-1759) - サラバンド ニ短調 HWV437 サラバンド
G. F. Haendel (1685-1759) - ガボット ト長調 HWV491 ガボット
D. Scarlatti (1685-1757) ソナタ K208 ソナタ
J.N.Tischer (1707-1774) - パルティータ IV パルティータ
演奏はミケーレ・ベヌッツィさんです

新しいチェンバロ(BIZZI 「コンティヌオ」モデル)が到着しました
今回は濃紺のボディに蓋の裏に港の風景を入れたものを特注
期待どうりのすてきな仕上がりです
このモデルの展示品は、これまでたまたま木地仕上げのものばかりが続いていたのですが、初めて濃紺の色合いのものを作りました。なかなか引き締まって、それに帆船が浮かび、犬が遊ぶ(笑)港の風景がよくマッチしています。ぜひ試奏にお越しください



弊社には、チェンバロ(ハープシコード)に興味をもった日本中のお客様からお問い合せをいただきます。専門家の方はともかく、一般の方ですとなかなか楽器に触れる機会もなく先生がご近所に居ないことも多い。また運良く先生につくことができても、チェンバロの一般的な知識(歴史、種類、調律、手入れの方法)などを教えていただく時間というのはとりにくいように思われます

チェンバロに興味をもっている、はじめてのチェンバロを手に入れたいと思っている皆様にお役に立てばと思って、僭越ですが標題の記事をご用意しました
チェンバロを知らなかった方達がこれを読んで興味をお持ちいただけたり、初学者のみなさんのお役に立てばなによりうれしいことです
また、ご経験のある皆様にもぜひご一読いただき、より良いものにする為にご意見もお聞かせいただけるとうれしく存じます
ここをクリックしてファイルをダウンロードしてください→【はじめてのチェンバロ】
pdfファイルで33ページあります

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・日時: 2008年6月28日(土) 午後5:00開演
・会場: 雑司ヶ谷音楽堂 (東京都豊島区雑司が谷2-17-12)

・プログラム:
-J.S.バッハ:
♪最愛の兄の旅立ちに寄せるカプリッチョ   変ロ長調  BWV 992
♪フランス風序曲   ロ短調   BWV831
-G.B.プラッティ: ♪ソナタ  ハ長調  Op 1 no.2
-D.ジポリ:     ♪組曲   ロ短調
-D.スカルラッティ: ♪ソナタ  二長調  K 490, K 491, K 492

・入場料:5,000円 (終了後ワインパーティーあり)
・問い合わせ先  石黒ピアノ・チェンバロサ-ビス  03-3981-7050

・小林道夫プロフィール:
 1933年生まれ。東京芸術大学音楽部・楽理科卒業。1965年、デトモルト北西音楽大学に留学、チェンバロ奏者としては、ドイツ・バッハ・ゾリステン、フランクフルト・バッハ・オーケストラと共演。帰国後は、チェンバロとピアノの独奏および伴奏、バロック音楽、アンサンブル、指揮、合唱など、きわめて多方面にわたる活躍を続けている
 これまでに数々のすばらしい演奏家と共演(ヘルマン・プライ、ジャン=ピエール・ランパル、オーレル・ニコレ、エルンスト・ヘフリガー、フィッシャー=ディスカウ、モ-リス・アンドレ、ペーター・ダム、ピエール・フルニエ、ヨゼフ・スークなど)ジェラルド・ムーアに比肩する伴奏者として、日本のみならず、世界各地で高く評価されている
2006年にはマイスターミュージックより チェンバロによるCD,sJ.S.バッハ~小林道夫の芸術I~を発売、好評を博している
  1956年毎日音楽賞・新人奨励賞、1970年第一回鳥井音楽賞、1972年ザルツブルグ国際財団モーツァルテウム記念メダル、1979年モービル音楽賞を受賞している


今、ヨーロッパでも注目のチェンバリスト、ミケーレ・ベヌッツィさんをお招きして、茅ヶ崎でチェンバロコンサートを行います。座席数に限りがあるので、ご希望の方は早めに下記のチケット購入カートでご購入いただくか弊社までお問い合せください
(電話: 0467-40-4595, メール: info@coastaltrading.biz)
カートでご購入の場合はお届け方法を「メール便」をお選びいただくと送料が割安です
また、お支払い方法はオンライン総合決済を選んでいただくと、クレジットカードやコンビニ振込などがご利用いただけます

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プログラムはチェンバロ音楽の黄金期200年間を俯瞰する内容。楽器はBIZZIのフレンチ二段鍵盤(グルマン-タスカン)とイタリアン(コンティヌオ)を使用予定

【プログラム】(予告なく変更になることがあります。ご承知おきください)
ハインリッヒ・シャイデマン(1595-1663) トッカータ ハ長調
J.J.フローベルガー(1616-1667)  組曲第30番イ短調
(ロンドンで憂愁を吹き払う為に書いた不平)
ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757) ソナタ ニ長調 K45他
ヘンリー・パーセル(1659-1695)グラウンド ハ短調
J.S.バッハ(1685-1750)幻想曲とフーガ イ短調
W.F.バッハ(1710-1784) ポロネーゼ ヘ長調他

・月日:2008年 6月1日(日)
・時間: 開場 午後二時 開演 午後二時半
・会場: Seiji Dance Field  茅ヶ崎市東海岸南2-2-8 (鉄砲通り沿い)
   JR茅ヶ崎駅から歩いて10分ほどです
・チケット:¥2,500- 枚数に限りがあるのでお早めにお申し込み下さい

ミケーレ・ベヌッツィ 「チェンバロの響き」コンサートチケット----
-- チケット枚数をご指定ください




ヴィラ・ボッシ(Villa Bossi)というのは直訳すると柘植荘という感じで、イタリア全体ではいくつか他にもあるようです。下記の写真はクリックして拡大してご覧いただけます。イタリアの古い屋敷のツァーをお楽しみください。^^

敷地内には井戸がいくつかありますが、その一つにはハートと矢が彫り込まれていました。最初は現代の若者のいたずらかと思ったのですが、よくみるときちんと彫り込まれたものの様子。由来は不明なようですがかなり古い物で、少し離れたところの屋敷の井戸に同じマークが掘られたものがあるそうです。 大きな柳は裏手の公園の一角にあるもの。この柳の下にも井戸のあとがあり、柳に井戸だと日本では幽霊がつきもの、と話をしたらBIZZI社長は大喜びしてました(笑)






BIZZI社が新しい社屋に移転します
従来の場所も十分素敵な場所だったのですが、今度のところは16世紀に建ったヴィラ。名前もついていて「ヴィラ・ボッシ」といいます。一角にはお城にあるような角塔も立っていて、昔からこの地域のシンボルになっている建物だそうです
改装には、旧跡を管理するお役所の許可が必要なので、新装工事に時間がかかっていますがすでに着手しており、秋には完成したい見通し

●総敷地面積 49,000㎡
 内 建物 9,000㎡、 中庭 10,000㎡、 南公園 20,000㎡、 北庭 10,000㎡
●部屋数 46室
●完成後施設概要
BIZZI社チェンバロ工房、私設博物館(BIZZI氏個人所有の古楽器群)、野外コンサート可能な会場2カ所、屋内コンサート会場2カ所、セミナー室5室、客室5部屋、食堂、カフェテラス
●運営内容
チェンバロの製作はもちろんですが、それ以外に音楽的な催し(コンサート、ワークショップ、セミナーなど)や子供達の見学ツァーなども積極的に開催する見通しで、その為の財団の設立も検討中です
さらに、この場所(村)の教会などの周辺施設も巻き込んで、結婚式などのセレモニーも歓迎するとのこと

写真も撮ってきたので、次の記事でアップいたします

ヴィラ・ボッシの詳細写真紹介


弦のご注文をくださるお客様のメールご連絡先をみていて、携帯メールがメインの方が意外と多い(意外ではない?)のに気がつきました。またホームページからではなくてお電話やファックスでご注文くださる方々も、PCは使わないという方が多い
ということで一念発起(汗)して携帯用のホームページを作りました。このHPご覧の皆様には不必要でしょうね (^_^;)
CaptureMar04J.jpg

携帯画面で見ていただくということでともかくスリムに。とりあえずテーマはチェンバロ、ガンバとガット弦に絞りました。狭い画面でなるべく読みやすいように、でも夢を感じていただけるように、と思うとなかなか難しい。ふだんいかに余分な情報を多くわえ込んでいるか、HPがメタボになっていることがよくわかります。(反省)
下記のQRコードから、または直接 http://coastaltrading.biz/mobile/ でもアクセスしていただけます。携帯の会社によって仕様が違うらしいですね。不便だなぁ
何分、素人の手作りなのでおかしなところがあったらぜひご指導お願いいたします m(_ _)m

QR携帯HP.jpg

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