【本】「バロック音楽はなぜ癒すのか」
古楽情報誌「アントレ」を取り扱うというお話をあちこちでしたところ、古楽関係の情報、とくに書籍情報が不足していることを痛感しました。私がこれまで読んだ本で面白かったものや役に立ったものなどを、おいおいご紹介していきたいと思います
まず最初はとりあえず手元にあったこの本です。とても面白かったので、古楽に興味のある方には一読をお奨めします
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この本はバロック音楽全般の作曲家や曲を語る入門書でもノウハウ本でもありませんが、バロック音楽に接する姿勢を教えてくれるように思います
18世紀の市民革命、19世紀の産業革命を通じて忘れられてしまった、人としての音楽体験のあり方を呼び覚ましてくれる。演奏を生業とする人、趣味で演奏する人、ただ好きで聴くだけの人それぞれにこれまでとは違った音楽があるのかもしれないと思わせてくれる、すてきな本です
著者自身が演奏者でもあり、教育者でもある立場でフランスで暮らす中、さまざまな音楽や人に出会った経験を澄明な感性で物語ってくれます
音楽を聴くこと、演奏すること、教えることどれもが独立した事象ではなく、人としてのあり方だと感じさせてくれる本だと思います。
第一章: バロックアンサンブルを創るまで
第二章: フランスのバロック音楽
第三章: 心身音楽を取り戻す
バロック音楽をめぐる九つの随想
●著者:竹下節子
●出版社:音楽之友社
●体裁:ハードカバー、B5、211頁
●ISBNー276-21004-6
●1,680円(税込み)
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