99歳のグロッケンシュピール/コンサートベル
****このグロッケンシュピールは、この記事が出てからほどなくご希望の方がいらっしゃって売れてしまいました。その後ご愛用いただけているかと思います****
我が家に古くて新しいお客さん。1908年に作られたグロッケンシュピール(コンサートベル)が来ました
アメリカのDeagan(ディーガン)社製
以前はプロのオーケストラで活躍していましたが、いまのオーナーさんが、もう自分は弾かないので楽器が寂しいと思うから、ということでお預けくださったものです。もともとA=440Hzで作られましたが、オーケストラの仕様に合わせてD社で442に調律しなおしてあります
ディーガンのグロッケンは当時は「世界一」とあだ名がついたほど高い評価を受けていました。分厚い鉄の音盤の上面が丸みを帯びた「ラウンドトップ」。これは同社の特許だったようです
また、同社のヴィブラフォンはジャズ界のトップアーティストがこぞって使っていた楽器で、金属製の音盤打楽器としては自他ともに認めるトップメーカーでした
このグロッケンは1908年製ですから今年99歳の白寿 (^_^)
楽器はとても重く、下の写真の一枚目、外装の木製ケースですが、縁には鉄板を巻いてありまるで千両箱。みるからにただものではない風情。小振りな見かけにだまされて気軽に持ち上げようとするとぎっくり腰になりそうなぐらい重い。ケースを開けると片方に全音鍵、もう片方には半音(シャープ)鍵です
音はすばらしい!透明感をのある伸びる音。おそらく音板を支えているフェルトやその上の紐をあたらしく張り直してやればもっと良い音になるんでしょう
音板にはDeagan社の銘、モデル名の1123、製造年月日のJune 9, 1908 と誇らしげに刻印されています
下の写真をクリックして拡大画像でご覧ください
コメント(2)
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はじめまして、横浜市在住の打楽器奏者です。
この楽器に彫られている1908年とは、ディーガンがラウンドトップの特許を取った年を意味していて、実際にこの#1123が作られたのは1910年から1929年の間です。おそらく1920年代ではないでしょうか。
ラウンドトップを所有している人は日本ではそんなにいらっしゃらないと思うのでとても貴重ですね!
僕も最近ラウンドトップを購入したのでぜひ一度聴き比べてみたいです。
>atsuさま
おお、ラウンドトップをおもちですか!
刻印と製作年度についての情報ありがとうございます。
それでは、これ自体はまだ100年は経っていないということでしょうね。記事の間違い、おわび申し上げます。
元の所有者の方も、せっかくの良い楽器が演奏されずにしまわれるのはかわいそうということでお預かりしました。
どなたか打楽器奏者の方にお使いいただけると良いのですが。
(これ自体は442に調律しなおしてあると聞いています)